心の旅のお作法

妙齢からの、己を知る道、心のお散歩(笑)

2019-01-01から1年間の記事一覧

その湖を愛するなら。

人というものは、その人が会う人の数だけ、違う顔を持っていると思う。 もちろん、一人の時の顔もあり、それはその人にしか分からない。 一人の時の顔なんて、その人が自分を客観視することができれば、の話だけれども。 あたくしは、今年、たくさんの愚かな…

嫉妬と種明かし。

あたくし的には「怒り」よりも良くない感情は、「嫉妬」だと思っている。 怒りはまだいい。使い道のある感情だと思う。 しかし、「嫉妬」はどうなんだろう? あれをまともな方向に向ける術を、あたくしは未だに知らない。 とはいえ、この年齢になると、嫉妬…

ひとさらい。

ある日、夫から「人間のクズ」と言われた。 「自分の奥さんつかまえて、“クズ”呼ばわりかよ?」 あたくしは瞬間的に煮え繰り返った。 その日の夕飯は台無しになった。 考えたこともなかったのだけど、 いや、実は薄々気が付いていたのだけれど、 今の職場に…

美しい絵。

あまりにも仕事に入れ込みすぎて、ついに夫様のお叱りを受けてしまった。 「帰ってくるなり、仕事の話ばかり」と。 はい、その通り、ごめんなさい。 「聞いてあげたいけれど、もう冷静に聞けないよ」 夫様は本当に努力して、ギリギリまで共感をする努力をし…

永遠。

ある時、相談者と話しているうちに、話は脱線し、ずうっと未来のことになった。 科学が進歩すると、病気なんか全部治ってしまうし、老いることもなくなるのだと。 それどころか、死すらなくせるんだと。 永遠の命を選ぶことも可能になるんだと。 夢の未来は…

嘘つき。

皆様、ご無沙汰です。 何とか夏を乗り越えることが出来てホッとしました。 今年の夏は、あたくしにとって分厚くて充実した夏でした。 一生忘れないでしょう。 さて、 先日、あたくしの愛しき相談者が、面談で「家族喧嘩」の話題を聞かせてくれた。 話題は喧…

伴走者。

これは約一ヶ月前のお話の続きです…。 愛する相談者に別れを告げられ、あたくしは文字通りヘロヘロになった。 まず、昼食が喉を通らなくなった。 何年振りかに、毎晩深夜3時くらいになると目が醒めるようになった。 中途覚醒…あたくしは情けない気持ちを抱…

あなたが忘れても、あたくしは忘れない。

ここんとこ、ずっとこの場に綴ってきたあたくしの大切な相談者なんですが…。 突然、別れを切り出されました。 そう、相談の終結願いの申し出です。 それを聞いた途端、あたくしの頭は、真っ白! 多分、相手から見ても一目瞭然でそう見えたでしょう。 彼は、…

深い泉。

人の心は深い泉のようなものだ。今の仕事に就いてから、シミジミと思うようになった。このイメージは恐らく、数年前に参加した瞑想合宿の、夜の講話に由来すると思う。そこでは、人の心を泉に例えた話が確かにあった。人の心には普段の言動からは全く伺えな…

この先のあなたが楽しみ。

すでに2年くらい前のことになる。現在の先生のカウンセリングを始めて半年くらいの時、心の中の悲しみや自分への不甲斐なさを吐き出して泣きベソ顔の自分に、先生は穏やかな笑顔でこう言った。「この先のあなたが楽しみだなぁ〜」その時の自分は、涙なんか…

勘違いしてはいけない。

これは、相談を聞く立場としては弱点であるのだと思うけれど、核心を突く話にあたくしは弱い。 特に、いきなり相談者の心の奥の深い話をされた時に、弱い。 「まだ、心の準備ができていません!」と、腰が引けてしまう。 ふいに決心したかの様に、何かが吹っ…

愛は止められない。

例の逆転移による恋心に似た激しい気持ちにあたくしはすっかり困り果て、様々な人に相談しているのだ。 相談者への気持ちが、本当に邪魔…。 相談してみてわかったことだけれど、「その気持ち分かるよ」と、共感を示してくれる人が少なからずいること。 特定…

何もしていない。

逆転移の相手との相談はまだ継続中! だ。 今回のあたくしの逆転移は、カウンセラーの先生への陽性転移の気持ちと違って、至極、目まぐるしく変わる。 先生へ対しては感じなかった気持ちの全てが出てきている…という風にさえ思う。 嫉妬心、打ち負かしたい気…

側にいるだけで。

あたくしの、師匠であるカウンセラーの先生は、常々言う。「その人の側にいるだけでいいんだよ?」でもねぇ、相談者としてそれは難しい。相談者からただ側にいて欲しいと所望されることはほとんどない。あまりにも消極的でしょ?大抵は、明確な答え、的確な…

We're All Alone.

今日のカウンセリングも懺悔タイムだ。 「要するに、どうしようもない寂しさを抱えているんです」とあたくしは言う。 今日の先生は笑わない。 だいたい、ちょっと前まで「先生が好きでしょうがない!」と言っていたあたくしが、今度は「相談者に夢中です!」…

恋に似て辛い。

思うにあたくしは恋愛体質なのかも知れない。 前回に引き続き、今も相談者への逆転移的な特別な気持ちは続いているのだ。 あたくしがカウンセラーに対して抱いた陽性転移の気持ちは、「迷子が親を見つけた時の思わず泣けてくる安堵感」だったので、ある意味…

それは、逆転移。

現在、あたくしは未熟ながらも人の相談に乗り支援することを生業としている。 個室でお話をすることもある。 それは、心理療法やらカウンセリングではなく、あくまでも助言をする為の聞き取りなのだけれど、そこでは密室だからこそ展開される話題もある。 「…

たゆたえども、沈まず。

この数ヶ月間、ずっとこの言葉が頭から離れなかった。 「たゆたえども、沈まず」 ああ、まさに今のあたくしの言葉だなぁ、と思いながら。 調べたら、フランス、パリ市の標語だそうだ。 「揺れるだけで、沈みはしない」 そうそう、ずっと、揺れているのだ。 …

スイッチが入っちゃいました。

今回は、前回の話題の続き。 カウンセリングで、あたくしは昨年末の事の顛末…つまり恫喝を食らって凹んだ一件…をお伝えしたのだが、先生は、その長々とした話を聞いた後に、静かに言った。 「…それは、災難だったね」 いや、いや、いや、それでですね、今、…

サバイブ。

あたくしは、極限状態に興味がある。 極限状態に人間の精神はどうなるのか? 自分の興味はそこにある。 サバイバルに関するを何冊も読んだ。 正月に実家に帰ると、雪の降りしきる夜に必ず読むのが 『八甲田山死の彷徨』新田 次郎 著。 人に「元気になるよ」…