心の旅のお作法

妙齢からの、己を知る道、心のお散歩(笑)

「夜逃げ」ってしたことある?

f:id:spica-suzuhazu:20220130183640j:plain

皆様、世の中はバタバタしてますが、健やかさと共に暮らせてますか?

お久しぶりです。あたくしは生きてます。

 

この場を何度も借り、あれほど捏ねくり回してた逆転移の対象は…今、あたくしの目の前から無事に去り、どうやら元気に暮らしているらしい。そうして、ありがたいことに、今の自分は、誰にも逆転移なんかしてなくて、とっても安らかだ。

…とはいえ、それは何もない平和な暮らしが続いてます〜ってことではなく、もちろん生きているから色々あるのだった。

 

実は、あたくしの現在の人の相談などを聞いたりする仕事は、意図せずして人の恨みを買うことがあるのね。

そうして、“今、まさに”そういう目に遭っているのである。現時点では関わりのない方なんだけど、何かの折に思い出したのだろう。

 

狂気を孕んだ恨みのエネルギーはもの凄い。

なにしろ、憎しみの対象は確かにあたくしらしいのだが、うっすらと流れてくる内容には創作というか、妄想が伴うので、なにやら複雑な気分なのだった。いや…、すっとぼけているように書いているけど正直に言おう。

 

怖い!

 

そうした思いはこれまで幾度となくしてきたし、ここ数年で仕事を通じてゾッとしたことだって実は初めてではない。そのためにも、様々な心の鍛錬を心掛けてきたつもり。しかし、恐怖というのは、生命を守るべく備わっている、人にはやはり必要不可欠な感情なのだよ。今、心のアラームは盛大に鳴っている。

久々にクリニックに行き、導眠剤と安定剤をもらったのだが、この不安は病などではなくて正常なストレス反応によるものだ。

 

ものすご〜く前に、犯罪被害に遭った際、刑事さんにこんなアドバイスをもらったことがある。

「3日以内に引越ししなさい」と。

その時は、「何でこっちが被害者なのに夜逃げせにゃいけないんだ!」とか「たった3日間で引越しなんかできるわけない!」とか、最初は難色を示したあたくしだったのだが、熱心に説得された結果、やはりその通りにしたのだ。不可能だと思っていた「3日以内の引越」は多少ドタバタしたものの難なくクリアすることが出来てしまったものだから、今も変な自信となっている。

 

そうして、当時を振り返ってフト思ったのは、「運が悪かったら、あたくし死んでたんだろうな」ということである。全般性不安障害は死にそうな気分になるだけで絶対に死なないが、逆恨みで運悪く命を落とす人はそれなりにいるのではないだろうか? 以来、自分は、現在の暮らしをどこか“余生”と思うようになっている。

 

そうするとだな、この修羅場な心理状態の中にも、何だか煌めいて美しいものが時折、目に入ってきて「ああ、今日も世界は美しい」とか「あたくしは優しさに包まれて生かされている」とか思えたりしてしまうんだな。大丈夫か、あたくし?

 

そんな訳で、まったくもって困ったもんだ、な日々ながら、時折、甘いものを食しながら「夜逃げ」とか考えずに済んでて、なんとかお仕事出来ている。そうして狂気に囚われている人が早く医療に繋がることを願うばかりである。

しかし、「夜逃げ」って死語かな?

「いつでも連絡しなさい」と言ってくれた当時の刑事さんには、今も感謝している。