心の旅のお作法

妙齢からの、己を知る道、心のお散歩(笑)

逆転移? 終わりませぬ!

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こんにちは。1ヶ月以上のご無沙汰です。

 

コロナの影響で時間が出来たせいもあり、あれからの自分は、思い悩んでいるばかりの、ますますダメ人間になってます。

 

ついに心の師匠であるカウンセラーに辛い気持ちを打ち明けた。

「ダメです。どうしても彼が好き…」

好きなのは、自分が担当する、自分の子どもほどの年齢の男の子だ。

 

泣き言を言いながら、必死に言い訳する。

「気のせいなんです。

 自分の歳もわきまえている。

 それに彼はちっともあたくしの好みの顔ではない。

 先生を好きになった時のように、幻だって知ってるんです」

なぜ、結構なカウンセリング料金を払い、自分とカウンセラーの大切な時間を使って、こんな下らない話をするのか、自分でも全く理解できない。

 

あはは、とあたくしは自嘲する。

 

彼を理解し助けようとする支援者としてのあたくしに、彼は誠実に接してくれている。

もちろんそれ以上でもそれ以外でもない。

もし、彼があたくしの気持ちを知ったなら、どれほどドン引きするだろう。

あたくしが、異性を見る目で彼を見ていると知ったなら、どれだけ不気味に思うだろう。

虐待だと思われるかもしれない。

 

 

 

「人を好きになるのに、年齢なんて関係ないよ?」

と、カウンセラーの先生は優しく言って、

「彼のどこが好きなのさ?」と聞いてくる。

 

ああ、最悪だ! 最悪に恥ずかしい!

「彼はですね、いつもあたくしが一番欲しい言葉をくれるのです。

 もちろんそれは、彼があたくしを思って言ってくれる訳ではなく、誰にでもそうだと知ってるんですよ?」

 でも、うかつにあたくしは甘い気持ちに酔いしれてしまう。

「彼の優しい気持ちが好きなんだね?

 その気持ちの根底にあるのは、何なの?」

あたくしは、このプレイに耐えられず、正直逃げ出したい。

 

それは、もう何度も話した。

その根底は、底なしの寂しさだ。

 

あたくしは、寂しさに向き合えない。

ないことにしてしまいたい。

 

「彼に、申し訳なくて、申し訳なくて、

 こればかりはするまいと思ってるんですけれど、

 実はこの仕事を投げ出したいのです」

そんなのは、絶対に嫌!と思う気持ちと、情けなくも逃げ出したい気持ちが同居してる。

 

 

 

最近の彼は、自分の前では、正直に怒りや不満を口にするのだ。

それに、すでにあたくしが、自分の気持ちを100パーセント汲んでくれるような万能人間でないことを理解しているのだ。

 

「あなたの考え方と、僕の考え方は違います!」

彼が不満げに異を唱える時、自分は内心「ここまで成長したんだ!」と嬉しさに泣けそうになる。

「じゃあ、あなたの考えとやらを、分かりやすくお話しするんだなっ?

 あたくしはあなたのイタコじゃないんだし!」

あたくしも負けじと挑発する。

彼は子供っぽく口を尖らせて怒ってるのだけれど、そんな時、嬉しくて寂しくて泣けそうになる。

 

もう、自分は、いらない、いらない、いらない。

 

春先から、彼とは何度も喧嘩したのだ。

彼自身は恥じているけれど、怒っている時の彼は、最高に素敵だ。

明るく笑ったり、何かをこらえて頑張っている時と同様、怒っている時の彼もキラキラ輝いている。

そんな風に負の感情を出せることは、彼の様々な心身の不調を改善させると、あたくしはずっと前から知っている。

そうして、そんな読み通り、彼はどんどん“耐えられる”ようになっている。

 

だって、自分がカウンセリングで辿った経緯と同じだもの。

あたくしはカウンセラーの先生にしてもらったことを、できるだけ彼にも与えたいと思ってきた。

 

先生は、あたくしの気持ちを一つも否定しなかったけど、

「無理、と思ったら、手放すのも大切なことだよ?」と救いの手を差しのべた。

それは彼とあたくし、双方にとって悪いことではないんだと。

 

「お仕事は続けて? 君に合ってるじゃない?」

師匠は慰めてくれる。

 

あたくしは、それでも、どうしても手放せないのだった。

彼があたくしの熱苦しさに耐えかねて「No」と言うまで無理だと思っているのだ。

早くどっか行ってもらいたいと思っているのだ。

自分からはどうにも踏ん切りがつかない。

そのダメさ加減が自己嫌悪を募らせるのだった。