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心の旅のお作法

妙齢からの、己を知る道、心のお散歩(笑)

カウンセリングに対して私が抱いていた幻想、失敗の原因。

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実は、カウンセリングを学ぶ前は、「カウンセリングが何なのか」をイマイチ知らない状態でカウンセリングを受けていました。これは、今思えば、「パソコンで何ができるか分からないままパソコンを買うようなもの」ですね(笑)。
 
自分がカウンセリングできるほど研鑽する必要はないとは思いますが(もちろん興味があったらやればよろしい)、カウンセリングを受けるのって結構な費用がかかりますから、予め「基本的なカウンセリングってどんなものなのか」を頭に入れておけば、自分の担当のカウンセラーの技術力が分かるってもんです。あたくしの経験のように、回を重ねても一向にスッキリ感が得られない、停滞感から抜けらない、しまいには毎回、ここ数週間の行動をネタに世間話…みたいにルーティン化してしまった時にも、カウンセリング何ぞや、ということを知っていれば、どこに問題点があるか分かります。
 
また、カウンセラーと会う時間が楽しい♪状態に陥りながら、人生には一向に前向きになれない場合も注意が必要です。悲しいことですがクライエントに対し「治らなくてもいいや」と思っている風なカウンセラーも少なくないと思います。この辺は、精神科医も同じ。そういう人は、癒す人ではなくてただの商売人ですから、どんなにその時間が楽しくても「カネだけの関係」と自覚して、今後の自分の行動を考えるべきです。
 
以下、自分が最近まで勘違いしていた数々。
 

カウンセラーに心を開けない自分はおかしい。

そもそもが、こんなことで悩むなんて本末転倒だとは思うのですが、 自身の体験を含めて、有り得る話です。
カウンセラーの時間は、高額な費用と大切な時間を捻出して作り出した「あなたのための時間」です。
何回もセッションを重ねているのに、どうにもカウンセラーに信頼感、親近感が感じられないのは、もしかしたらカウンセラーの技術不足かもしれません。
例えば、毎回私が話してばかり…と思っていたとしましょう…しかし、有能なカウンセラーであれば、多分、あなたに語らせっぱなしにはしないのです。少なくとも共感しているという何らかのサインを出してくれるハズです。また、あなたが語ったことに対し、即座に「良い」「悪い」といった評価を下さないハズです。そういう訓練をカウンセラーを志す人は行っています。
カウンセリングのごく初期の段階で一番大切なのは、実は信頼関係作りなのです。もしカウンセラーに対して、「こんなことを言ったら軽蔑されるだろうな」などと気兼ねしてしまったら、本心に至ることができません。普段は周囲に言えないような、自分の中の黒い部分、こだわっている過去、悲しいこと辛いことも、自分の一部として語れる場になるのがカウンセリングの理想だと思います。無理に自己開示する必要はなく、信頼関係が出来上がれば、自然に話を聞いてもらいたい気持ちになったり、自分の気持ちにピッタリな言葉が出るようになると思います。信頼関係が築かれないまま進行したカウンセリングは悲惨です。
 

全てをできるだけ詳細に語れば、すみやかに解決に繋がる。

これは、カウンセラーが何か原因やら解決法を教えてくれる人だと考えていると、ウッカリ陥ってしまいます。
先生が考える為にも情報はたくさんあったほうが良いだろう…と思っているそこのあなた、完全に勘違いです。
自分の問題の解決法は自分が考えて見出すものであり、自分で自分の問題を解決できるように助けてくれるのがカウンセラーなのです。
私は、この詳細に語るのを何回にも渡って行ってしまいました。はっきり言って、時間の無駄。
カウンセリングを辞める際に、「私が話してばかりで何をやっている時間なのか分からない」と伝えた際に先生に言われたのは、「最初は喋りたさそうだったから、お話させておいた」←!という驚愕の事実。その間、先生は会話を一生懸命メモ取ってるだけでした。ご苦労さん、自分(笑)。
自分がとりあえず「この鬱憤を聞いてもらいたい」と思っているのなら、気の済むまで語るのもありです。でも、カウンセラーは何も解決してくれません。そもそも、そんなこと考えていません。問題の解決は別アプローチで行います。
 

カウンセラーは私の質問に回答してくれるもの。

あなたが絶対にカウンセラーは答えを知っているハズ、と思い込んでいたなら、質問に答えてくれないカウンセラーにはイラつくでしょう。私がそうでした!

しかし、カウンセリングとはクライエントの質問にそのまま答えたりはしないものなのです。焦らしてモヤモヤさせるプレイとかじゃないですよ? 先ほども申しましたように、カウンセリングの目的は「自分で自分の問題を解決できるようにする」なので、その成長を妨げるようなことはしないんです。律儀に答えると、何でもカウンセラーに聞こう!ってなっちゃいますからね。それは、今まであなたに命令を下していた誰かさんの役を、今度はカウンセラーに委ねてしまうことになります。
その辺をカウンセラーは当然知っているので、質問には答えてくれません。しかし、熟練したカウンセラーなら、上手い質問返しをしてくれるかもしれません。そしてその問いに答えようとする時、自分の中に気づきやひらめきが起こるかもしれません。やはり、問題は自分で解けた方が嬉しいのです。
そんな訳ですから、質問しないのにあれこれアドバイスしてきたり、あなたの代わりに判断を下そうというカウンセラーは全くダメです。コンサルタントコーチングならアリかもしれませんが、カウンセラーとしてはダメです。そういうカウンセラーは臨床は止めて、心理系の実用書でも書けば良いのです。
 
カウンセリングの時間は、日常とは違う不思議な世界です。
あなたの話はとても真剣に聞いてもらえるし、共感もしてくれる。
評価を下さず、そのままを受け入れてくれる。
質問には何一つ答えてくれないかもしれないけど、自分で答えが見つかることがある。
 
じゃあ、カウンセリングを勉強したら、少なくとも上記のことはスグ出来るんですか?っていうと残念ながらNO!なんですね〜(笑)
頭で分かっていてもダメで、これは武道の型を学ぶのにも似て、何度も練習を重ねる必要があるのです。カウンセリングは剣道、柔道、合気道的な、「道」の要素があるように思えます(技術の高さだけでなく、精神的な研鑽も必要なあたり)。
この能力は、恐らく学力とかは関係ないのです。だからこそ、大学院を出た臨床心理士の中にも、肝心のセッションが苦手という方がおられるのでしょう。
 
未熟な方も現場に駆り出されているのは世の常です。しかし、こっちがある程度分かれば、泥沼化は避けられるかと思います。