心の旅のお作法

妙齢からの、己を知る道、心のお散歩(笑)

その気持ちは海に置いてきました。

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今、約2年振りくらいに実家に滞在している。

以前 『あの日、助けてくれなかった親。』 に書いた通り、あたくしには、ストーカー被害に遭った時に生じた、親に対するわだかまりの気持ちが存在する。
だから、そのことを考えると若干、帰省は気が重かった。まあ、若干だけどね。
両親が今回のことをとても楽しみにしてくれているは分かっているし、会うならできる限り楽しく平和に過ごしたい。
 
直前のカウンセリングの最中、その「帰省が不安」という話になった。
その時にフォーカシングという心理療法を受けて、とても不思議な体験をしたので、書き残しておこうと思う。
 

フォーカシングで感情を体感として捉える

カウンセラーの先生は「その時の気持ちはどんな感じでしょう?」と問うてきた。
フォーカシングで「どんな感じ」とは、心の…感情の詳細ではなくて、身体の中…胸やお腹の感じを聞かれているのだった。
 
「え〜とですね」
すると、胸の中に麺棒のような太さの棒があるのが感じられた。
「お腹から喉の上にかけて、縦に麺棒みたいな棒状の塊がありますね。口を開けて覗くと、先の方が見えるかもしれない。でも、手を突っ込んでも届かない感じ」
と、あたくしは先生に状況説明した。
 
棒状のものが云々…というのは、あくまでも個人的にそんな風に感じられる…イメージ上の話なのだけど、そのリアルな異物感に少し驚いた。その材質が金属などではなく、木のような少し温かみのある素材で、白木のような色であることまで想像できる。イメージの世界で、あたくしのわだかまり感が物質化したのである。
 

フォーカシング的に感情の処理をする

続けて先生が「そのまま眺めていたら、どうなりますか?」と聞いてきた。
 
「???」
そうしたら、そのイメージの棒は、ゆっくりと喉の上の方に上がって来るようだった。
口の中に酸っぱいものが広がって、軽く吐き気を覚えた。
「ありゃ、ちょっと気…気持ち悪いかも…」
本当に少しオエオエしてきた。
「先生、口から出て来ちゃうかもしれませんっ!」
 
リアルに苦しんでいるあたくしの様子を察して、先生が「大丈夫、落ち着いて!」力強い口調で声をかけてくれた。
そうすると、イメージの世界に行っちゃっていた自分は、一瞬にして現実の世界に引き戻された。
「あああ、先生、ビックリしました」
 
「じゃあ、その気持ちをどこか別の所に置いときましょうか?」と、先生が提案してきた。
「どこって?」
「それは、どこでもいい。イメージの話ですから海でも山でも」
 
そうしたら、海は悪くないかな?と思った。
 
わたしは、その気持ち…麺棒みたいなあたくしのわだかまりの気持ちを置いてみた。
バリ島とかの(行ったことないけど)誰もいない海の、波打ち際の白い砂浜にサクっと棒を立ててみたのだ。
 
そうすると何となく、棒は「ホッ」としているような感じになった。
理由はどうであれ、わだかまりの気持ちなんてうっとおしいものだろうから、仮置きできる場所が出来て気が楽になったのだろう。
 
何だか、よい帰省ができそうな気がして、先生に感謝の気持ちを伝えた。
 
それから、自宅に帰ってからも、素晴らしい南の島の砂浜に刺さっているあたくしの「わだかまりの気持ち」を思い返してみた。
 
「気がついたら、その棒はなくなっているかもしれませんよ」と先生は言っていた。
ああ、そうなんだ。そうなればいいな、とあたくしは思った。
 
全てイメージの世界のことなのに、こんな風に変化が起こるなんて面白いなあ…。そして、自分の心の中に温かい海が存在することに始めて気が付いたのだった。
 
自分の行動や考えを変えるには、認知行動療法などで自分に説得を試みるのが一番手っ取り早いだろうと思い込んでいたので、こうしたイメージワークでサラリと自分の感じ方が変化してしまうのは、何だか新鮮な体験だった。
 
こういうのがスピリチュアル本などでもよく言われる「手放す」ということなのだろうか?
とにかく、わだかまりがなくなった自分は、訳もなく優しく穏やかな気持ちで、自分でも好ましく思えた。
 
 
…そうして、気持ち良く帰省したあたくしなので・す・が!
実家に預けて置いた蔵書の一部が箱単位で消えていることが判明し、早3日目にして大激怒(笑)。
トホホなのだけど、親との喧嘩も最後かもしれないと思ったら、少し鼻の奥がツンとしたり。
 
※出来事は脚色ナシですが、プライバシーに関わる詳細は省いてます。